出産後、赤ちゃんのためにがんばってきたバストも、赤ちゃんへの授乳を終えた途端に形が崩れてしぼんできてしまいます。しかし、授乳後であっても、女性ならきれいなバストを保っておきたいものです。授乳が終わった後もきれいなバストでいるためには、豊胸手術をおこなうといった方法もあります。この記事では、安全な豊胸手術の種類や方法について解説していきます。
授乳後のバストはトラブルがいろいろ
赤ちゃんの授乳は、ずっと続くものではありません。人それぞれ時期に違いはありますが、卒乳や断乳をすることになります。そして、赤ちゃんへの授乳が終わると、バストにはさまざまなトラブルが起こることが多いのです。授乳後のバストトラブルでもっとも多いのが、「形の崩れ」です。妊娠から授乳中にはパンパンに張っていてピンと上を向いていたバストも、授乳を終えることでしぼんでしまってカップが小さくなる、張りがなくなって垂れてしまうなどのトラブルは珍しくありません。
妊娠すると、バストは大きくなるのが一般的です。妊娠2カ月ぐらいからバストは徐々に大きくなってきて、出産直後をピークにして個人差はありますが、大体2カップほどバストサイズが大きくなります。これは、赤ちゃんに与える母乳を出すために、乳腺が発達していくことが関係しています。そのため、出産直後にもっともバストが大きくなるのです。大きくなったバストは、授乳を続けるにつれて半年ほどでボリュームダウンしていくことが一般的です。
バストの形が崩れる以外にも、乳腺に残った母乳によってバストに強い張りや痛みが生じるといったトラブルも考えられます。また、半年ほどたってから乳腺炎にかかるケースも珍しくはありません。
授乳後になんでバストはしぼんでしまうの?
授乳後にバストがしぼんでしまう原因は2つあります。まずは、女性ホルモンの分泌量の減少が挙げられます。妊娠・出産する際には女性ホルモンが大量に分泌されます。プロラクチンという母乳を作る働きをする女性ホルモンが多く分泌されることによって乳腺が発達して、それに伴いバストに張りが出て大きくなるのです。
しかし、産後2カ月ぐらいから女性ホルモンの分泌量は減少し始めます。そのため、バストも少しずつ小さくなり、卒乳後には元の大きさに戻ってしまうのです。元の大きさに戻ったとしても、バストが大きくなることに伴い一緒に伸びた皮膚は戻りません。伸びて戻らない皮膚によって、張りのない垂れた状態のバストになってしまうのです。
クーパー靱帯の損傷も、授乳後にバストがしぼんでしまう原因として考えられます。クーパー靱帯とは、バスト全体を支える胸部にある靱帯のことです。クーパー靱帯はとても傷つき伸びやすいもので、一度損傷してしまうと完全に戻ることはないといわれています。妊娠によって大きくなったバストの重力によって伸びてしまったり、赤ちゃんに母乳を飲まれる際引っ張られて傷ついてしまったりと、授乳中のクーパー靱帯は損傷を受けやすいのです。
授乳後にできるバストアップ方法
授乳後にできるバストアップ方法には、さまざまなものがあります。自分で手軽におこなえるものとしては、乳腺を適度に刺激するマッサージが挙げられます。産後すぐに激しい運動は禁物なので、体に負担がかからないよう適度にマッサージをおこないましょう。バストを支える大胸筋を鍛えるような筋トレも効果が期待できます。
バストに良いとされている栄養素を積極的に摂ることも意識しましょう。タンパク質やビタミンC、イソフラボンなどはバストアップに効果があるといわれています。豆腐や納豆、豆乳などの大豆製品や、鶏肉などの肉類、野菜類などバランスのとれた食事を心がけましょう。自分のバストにあった下着を身につけることも重要です。授乳後にはバストサイズが変わっていることも多いので、しっかりと採寸して体型にあったものを選びましょう。
これらの対策は、どれもすぐに効果が現れるものではありません。バストの崩れを進行させないために、地道な努力を続けていくことが大切です。確実にバストアップをしたいのなら、豊胸手術という選択肢もあります。
豊胸手術について
豊胸手術とは、人工的にバストを大きくする方法のことです。手術をすることで、自分の理想のバストサイズや形にできるのが特徴となっています。授乳によって、左右の大きさに差が出てしまったり形の差が出てしまったりすることも多いのですが、豊胸手術をすることで形をきれいに整えることが可能です。そのため、授乳後に豊胸手術を検討する人は多くなっています。
豊胸手術には、大きく分けて3つの方法があります。それぞれにメリットや安全性、持続性などに違いがあるのです。
豊胸手術の方法1.バッグ挿入法
まず1つ目の方法が、「バッグ挿入法」です。
バッグ挿入法は、一番古くからある豊胸手術で生理食塩水やシリコンの入ったバッグを胸の下に挿入することで、胸の高さを出す方法となっています。
バッグ挿入法のメリットは、長期間バストの形やサイズを維持できることです。胸の下を切って挿入するため、初期費用は高くなってしまいますが、バッグを入れるので体内に吸収されることもなく長く手術後の形や大きさを保つことができます。また、大きさや形のバリエーションが多いのも特徴です。挿入するバッグにはさまざまな種類があるため、自分好みの大きさや形にできるのが魅力です。
デメリットとしては、不自然さがあることが挙げられます。バッグ挿入法の場合、立っているときは良いのですが寝転んだ時にバストが自然な形に崩れません。そのため、どうしても不自然さを感じやすくなっています。レントゲンやマンモグラフィ検査の際に、豊胸手術がバレてしまう可能性があることもデメリットです。レントゲンを撮ったときにバッグが写ったり、マンモグラフィの際に申告が必要になったりします。こういったことは、手術したことを知られたくない人にとってはデメリットになります。
また、バッグは経年劣化してしまいます。もし破損した場合には中の液体が漏れてしまい炎症になってしまうリスクもあるのです。そのため、バッグの寿命だといわれている10年が過ぎた頃に、交換手術をおこなう必要があるなど、手間や費用がかかってしまいます。
豊胸手術の方法2.ヒアルロン酸注入法
「ヒアルロン酸注入法」は、ヒアルロン酸をバストに注入して胸を大きくする豊胸手術です。メスを使わずに注射のみで手術できるので、プチ豊胸としても人気が高い方法となっています。
ヒアルロン酸注入法のメリットは、施術時間が短く済むことです。全身麻酔を必要とするバッグ挿入法とは違い、ヒアルロン酸注入法は局所麻酔で手術をおこないます。そのため、手術による体への負担も軽く済みます。メスを使わないので痛みがほとんどないことも、大きなメリットです。注射によって注入するため、傷跡も目立たないのは女性にとってはうれしいポイントになります。
ヒアルロン酸注入法のデメリットは、体内にヒアルロン酸が吸収されてしまうことです。ヒアルロン酸は時間が経てば体内に吸収されてしまいます。早ければ半年ほどで元の大きさに戻ってしまうので、大きさや形を維持したいのなら定期的にヒアルロン酸を注入する必要があり手間がかかります。バストアップのサイズには限界があるのも気になる点です。大きくできても1カップ程度なので、それ以上バストサイズをアップさせたい人には向いていません。
自然な柔らかさにならないのもデメリットだといえます。ヒアルロン酸を注入したバストは、普通のバストの感触よりも固く感じます。自然な柔らかさのあるバストを望んでいる人にとっては、マイナスポイントになります。
豊胸手術の方法3.脂肪注入法
脂肪注入法は、自分の太ももやお腹などから余分な脂肪を吸引して、それをバストに注入する豊胸手術です。
メリットとしては、アレルギー反応や拒絶反応といったリスクがないことが挙げられます。バッグ挿入法やヒアルロン酸注入法などの異物を入れる方法とは違い、自分の体にある脂肪細胞を用いるため、拒絶反応などが起こらず安心感が高いのです。また、自分の脂肪を注入しますから、自然なバストを再現できるのも魅力です。脂肪の持つ柔らかさや動きなど、非常に自然な仕上がりになります。異物ではないため、レントゲンに写る心配もなくマンモグラフィ検査も問題ありません。そのため、手術をしたことを知られたくない人には向いています。局所麻酔による手術なので身体への負担も少なく、傷跡も目立ちません。また、脂肪吸引した箇所の部分痩せといった効果も期待できるのです。
デメリットとしては、体質によって注入した脂肪の余分な部分が石灰化する可能性があることが挙げられます。すべての人に当てはまるわけではありませんが、しこりのようになってしまうケースもあるのです。脂肪吸引した部分に凹凸ができるケースもあります。不自然に凹凸ができてしまって気になる場合もあるので注意が必要です。手術直後は、腫れやむくみなどが出る可能性もあります。
授乳後の豊胸手術には脂肪注入法がおすすめ
授乳後の豊胸手術は、脂肪注入法が向いています。授乳後は、胸の皮膚が柔らかく伸びやすいので、豊胸手術には向いている時期だといえます。バスト周りの血流が良くなっているため、豊胸手術で注入した脂肪も定着しやすいのです。また、脂肪注入法は大きさや形も自由に調節することができるので、違和感のない自然なバストを目指すことができます。
手術が簡単なのも、授乳後におすすめな理由です。授乳後の体は疲労していますし、赤ちゃんのお世話などであまり時間を取れません。そのため、短時間で簡単に手術ができる方法が適しています。周りの人にも気づかれにくいのも、良いポイントです。不自然な大きさや形にならず、元の自然なバストを目指すこともできるので、豊胸手術をするのなら脂肪注入法がおすすめとなっています。
脂肪注入法には、しこりや凸凹などが起こるリスクもありますが、しこりは発がん性ではないのでそこまで心配することはありません。また、腫れやむくみ、凸凹などは時間が経つにつれて治っていきます。
授乳後に豊胸手術をする際の注意点
バッグ挿入法やヒアルロン酸注入法は体に異物を入れる手術です。そのため、合併症などが起こるリスクについて説明をしっかりと聞きましょう。説明を理解した上で、納得してから手術に踏み切ることが重要です。特に、ジェル状の充填剤を注入する方法は合併症が相次いで報告されています。そのため、日本美容外科学会が自粛を呼びかけている手術法なので気をつけましょう。
また、授乳後に豊胸手術をしたのち、再び妊娠することもあります。今後、授乳の可能性がある場合は、乳腺を傷つけない脂肪注入法のような手術を選択することも重要です。
授乳後にバストアップをしたいなら安心安全な豊胸手術を選ぼう
授乳後には誰でもバストがしぼんだり形が変わってしまったりと、バストに対して悩みを抱くものです。さまざまなバストアップ方法がありますが、確実にバストアップをしたいのなら豊胸手術がおすすめです。中でも脂肪注入法はリスクの少ない手術法となっています。池田ゆう子クリニックは脂肪注入法豊胸手術のパイオニアとして多くの患者様に寄り添ってきたクリニックです。豊胸手術には、池田ゆう子クリニックをお選びください。