バストが小さくて悩んでいる女性や、もっと大きくしたいと悩んでいる女性は珍しくありません。
そんなときに検討するのが豊胸手術です。
しかし、豊胸手術が失敗するのではないかと心配で、手術に積極的になれない女性も多いでしょう。
この記事では、豊胸手術の失敗例や失敗しないためにできる対策について詳しく解説していきます。
どんな方法があるの?豊胸の種類
そもそも豊胸手術とはどのようなものなのでしょうか。
豊胸手術とは、美容外科手術によってバストアップすることをいいます。一口に豊胸手術といってもいくつかの種類があり、それぞれに特徴が違うのです。
まずは、バッグ(人口乳腺)法です。バッグ法は、切開手術をしてシリコンバッグを胸に挿入する方法です。
わきの下、もしくは下乳部分などを切開して、肉まんのようにゆるい山型になっているシリコンを入れ込んで豊胸します。
シリコンのサイズが豊富なため、自分好みの大きさにできることがメリットです。目立つほどに大きくすることも、豊胸がバレない程度に少し大きくすることもできます。
二つ目は、ヒアルロン酸注入法です。
これは、その名の通りバストにヒアルロン酸を注射によって注入することでバストアップをする手術法になります。
豊胸手術の中ではもっとも簡単におこなえるもので、費用も安く抑えられるのです。
そのため、あまり予算に余裕がない場合にはいいでしょう。
ただし、持続期間が短いことがデメリットです。ヒアルロン酸注入法は永続的な効果のある手術法ではありません。半年程度経つことで、半分ぐらいに減ってしまうこともあるので注意が必要です。
三つ目は、脂肪注入法です。お腹やお尻といった余分な脂肪が多い部分から脂肪を吸引して、それをバストに注入します。
自分自身の脂肪を注入するため、リスクが少ない豊胸手術だといわれています。
ヒアルロン酸注入法と同じく注射で注入するため、傷跡が残りません。ただし、脂肪が少ない人は施術できない可能性があります。
豊胸手術で失敗することはある?
豊胸手術は必ずしも成功するものではありません。どんな手術でもリスクはつきもので、場合によっては失敗することもあるのです。
ヒアルロン酸注入法や脂肪注入法は、注射による注入であるため比較的手軽におこなうことができます。
しかし、手軽だから失敗しないというわけではありません。美容医療は基本的には自由診療になります。
そのため、医師が個人の判断で治療をおこなうことができるのです。
そのため、海外では使用が禁止されている薬剤であっても、個人輸入して使うことができます。
安全性の確認されていない薬剤を使ってしまうケースも少なくはなく、それによってトラブルになるケースもあります。
また、専門外の医師が美容手術をしている可能性もあるので注意が必要です。
美容外科だからといて、すべての医師が豊胸について詳しいとも限りません。
あまり技術がなかったり知識がなかったりする医師によって手術がおこなわれた場合には、トラブルになってしまう可能性もあるでしょう。
失敗例1:しこりが残ってしまう
豊胸手術の失敗例としては、「しこりが残ってしまう」ことが挙げられます。
ヒアルロン酸注入法でヒアルロン酸をバストに注入した場合、ヒアルロン酸の周りにカプセルができてしまうことがあるのです。
これが、体内で塊になることで硬くなってしこりになるケースもあります。バストの中に小さなボールが入っているような感触になるため、しこりができるとはっきりとわかってしまうでしょう。
また、脂肪注入法でもしこりが残るケースが存在します。脂肪注入法は、自分自身の脂肪を注入するため、ほかの方法よりもしこりができにくいのですが、絶対にできないわけではありません。
豊胸のために脂肪を注入する場合、一度に多くの脂肪を入れることも技術的にはできます。そのようなケースでは、場合によっては注入された脂肪の1部が壊死してしまい、液状化します。
液状化した脂肪細胞の残骸がしこりとして残ることがあるのです。ヒアルロン酸・脂肪注入、どちらの場合でもしこりが大きければぼこぼこした状態に見えることもあるため、注意が必要になります。
失敗例2:思うようにバストアップしない
「思うようにバストアップしない」ケースもあるでしょう。
脂肪注入法は、成功したとしてもすべてが永続的に定着するわけではありません。
人によって差はありますが、半年~1年程度で入れた脂肪量の30%にまで減ってしまう場合があります。
そのため、時間が経つことで豊胸効果は低くなり、思ったようなバストでなくなってしまうのです。なぜ脂肪が減ってしまうのかというと、胸の皮膚に余裕がなく脂肪が押し出されてしまうことが挙げられます。
そのため、ブラジャーのサイズがAやAAというように小さい人の場合には、特に皮膚に余裕がない状態なので、脂肪注入をしても成功しないケースも珍しくありません。
それだけではなく、授乳によってしぼんでしまうこともあります。脂肪で大きくしたバストは、授乳後にしぼむことが多く、しこりがわかるようになってしまう場合もあるでしょう。
ヒアルロン酸注入法も脂肪注入法と同じく、バストが元の大きさに戻ってしまう手術法です。
ヒアルロン酸は顔などに注入されることもある成分で、時間が経つと体に吸収されます。
そのため、ヒアルロン酸注入法の持続期間は短く、半年もすれば体内に吸収されて半分程度の大きさに戻ってしまいます。
さらに時間が経過すれば、ヒアルロン酸が完全に吸収されてなくなり、元通りの大きさに戻ってしまうのです。
ヒアルロン酸注入法は、一時的な豊胸になりますので、その点をよく理解しておく必要があります。
失敗例3:傷が残ってしまう
「傷が残ってしまう」という失敗例もあります。脂肪注入法は、注射によっておこなうため基本的にはほとんど傷の残らない豊胸手術です。
脂肪注入のときに、小さな塊でまんべんなく注入をしていくことで、傷跡が残るリスクを下げることができます。
しかし、間違った場所から脂肪を注入してしまうと目立つ傷跡が残る可能性が高くなるのです。
間違った場所とは、鎖骨から乳輪といったバストの上部のことを指します。
バストの上部は、ニキビなどの肌トラブルが起こった際にもケロイド化しやすいデリケートな部分です。
そのような繊細な部分から脂肪を注入すると、傷になりやすく、また治りにくいという特徴があるので、目立つ傷になってしまうことがあります。
バッグ法で、シリコンバッグを挿入した場合も傷が残りやすいでしょう。
バッグ法は、豊胸手術の中で唯一切開が必要になる方法です。そのため、傷跡が残る可能性が高いでしょう。
一般的にはわきの下や下乳といった人目につきにくい部分を切開するため、そこまで気になることはありません。わきの下なら、しわの一部になっていくため徐々に目立たなくはなります。しかし、完全に消えることは難しいので、どうしても傷跡を残したくない場合には、バッグ法での豊胸は向いていません。また、傷跡だけではなく感覚に違和感を覚えることもあります。
シリコンバッグを挿入することで、バストやバストトップの感覚が鈍いと思う人も少なくはないのです。
次第に慣れてはいくでしょうが、感覚の違いに戸惑う可能性があることも覚えておくといいでしょう。
豊胸手術で失敗したらどうする?
豊胸手術が失敗したのではないかと感じた場合、どのように対処したらいいのでしょうか。
まず、術後1週間経ってもバストの痛みが治まらないといった異常を感じたら、できるだけ早く施術した医療機関を受診することが大切です。
早い段階で受診すれば、さまざまな対処方法があります。たとえば、しこりができている場合なら、しこりになりつつある注入した脂肪の塊に針を刺して取り除くことも可能なのです。
おかしいと思いながら放っておくと、対処が難しくなるケースもあるので、異変を感じたら早めに受診するように心がけましょう。
豊胸手術がうまくいかなかった場合には、基本的には手術した医療機関に相談することになります。
しかし、相談しても対処してくれない場合や信用できない場合もあるでしょう。
そのようなときには、ほかの医療機関で修正手術を受ける人もいます。
他院でトラブルが起こった際に、修正手術に対応してくれる病院も多数あるため、納得いかない場合にはほかの病院に相談してみるのも1つの方法でしょう。
豊胸手術で失敗しないためにできること
豊胸手術で失敗しないためには、4つのポイントを押さえる必要があります。
1つ目は、医師選びです。豊胸手術をしたいのなら、実績や経験があり信頼できる医師を探すことが重要です。豊胸手術は技術の高い医師がおこなえば、失敗の確立が低くなります。
そのため、豊胸手術の経験が豊富にあるかどうか、実際に豊胸した人の口コミなどをしっかりと確認しておくといいでしょう。
次に、医師とよく話し合うことです。どんな手術にもいえることですが、絶対はありません。
必ずリスクやデメリットがあるので、その点についても詳しく説明してもらうといいでしょう。
手術方法やデメリット、料金面などについて、きちんと納得して手術をしなければ、後悔してしまうこともあります。
脂肪注入法がおすすめ!カウンセリングを受けてみよう
豊胸手術には、3つの種類があります。
それぞれにメリット・デメリットがありますが、傷の残りにくさやしこりのできにくさを重視するのなら、脂肪注入法が向いています。
施術直後に比べると、時間経過によって、ある程度効果は低くなりますが、リスクも低めの手術法です。
豊胸手術をしたいのなら、まずは医師によるカウンセリングを受けて、適切な手術方法はどれなのか話し合ってみるといいでしょう。