大きさや生活習慣などの個人差はあるものの、バストは年齢を重ねるごとに形が崩れたり垂れたりしやすいものです。
バストの形や位置をできるだけ良い状態で維持したいと考える女性は多いでしょう。
そこで、年齢を重ねても形の良いバストを保つためにはどうしたらいいか、毎日の生活の中で自分でも可能なケアの方法や習慣について解説していきます。
バストアップに効果的な筋肉は?
バストのハリが失われていく原因には、加齢以外にもさまざまなものがあります。
まずその一つは姿勢です。特に猫背の人は大胸筋が圧迫されやすいため、バストが下向きに見える原因とも言われています。
猫背は見た目にも良いとは言えませんし、バストアップに重要な大胸筋を衰えさせてしまう原因になるので注意しましょう。
血流の悪化もバストを垂れやすくする要因の一つです。血液の循環が悪いと、バストに必要な栄養がしっかり届けられません。
そうなると大胸筋の栄養不足につながり、しっかりバストを支えることができなくなります。血流の悪化は、栄養だけでなく女性ホルモンの供給も妨げやすく、バストの成長にも悪影響を与える可能性が出てきます。
他にも、サイズの合わないブラジャーの使用や妊娠などによる急激なサイズの変動などでクーパー靭帯に傷をつけてしまうことも、垂れやすいバストにつながる原因です。
バストが垂れてしまう原因には個人差が大きく、何が原因であるとは一概に言えません。
さまざまな要因がある中で垂れにくいバストを維持するには、バストアップに効果的な筋力を鍛えることが一つのポイントです。
特にバストが大きい人の中には、加齢とともに垂れやすくなることで大きな悩みとなっていることもあるでしょう。
出産や姿勢などは人それぞれに違いますが、共通して言えることは、バストは年齢を重ねるごとにハリが失われやすくなるということです。
それはバスト以外の皮膚に言えることですが、バストの場合は重さをともなうため、顔などのような他の皮膚に比べると垂れやすい傾向があります。そのため、筋力を鍛えることでバストアップを図ることが重要になってくるのです。
バストの9割ほどは脂肪組織で、そして残りの1割ほどは乳腺組織で形成されています。
それらを支えるための土台となるのが大胸筋です。バストの重さに十分耐えられるよう大胸筋を鍛えることが、バストのハリを保ち、バストアップをするうえで重要と言えるでしょう。
大胸筋は大胸筋上部、大胸筋中部、そして大胸筋下部の3つに分かれており、それぞれに役割があります。
大胸筋上部は主にバストを上に持ち上げる役割を担っており、垂れるのを防いでくれます。
大胸筋中部は内側を鍛えることでバストを中央に引き寄せる働きがあり、外側を鍛えればバストの形を整えることに効果的です。
大胸筋下部はバスト全体のボリュームアップに効果を発揮してくれるもので、バストを大きくしたいときには大胸筋下部に働きかけるといいでしょう。
小胸筋も、バストアップにおいて大切な筋肉です。大胸筋の深部に存在している筋肉で、肩甲骨と肋骨をつなぐ役割があります。
小胸筋を鍛えることも、バストが垂れないようにする効果が期待できます。
自宅でできる簡単ストレッチ法
ここでは自宅でできるバストアップの方法として、簡単なストレッチを紹介していきます。
1つ目はウォールプッシュアップというストレッチです。壁を使って行うトレーニング法で、自宅はもちろんですが、壁がある場所であればどこでもできます。
会社での休憩時間など、ちょっとした時間を有効活用してみましょう。二の腕を鍛えることもでき、腕の引き締めとバストアップの両方が期待できます。
やり方は簡単です。まず、壁からやや離れた位置に立ち、そのままの状態で両手の平を壁につきます。このとき、両腕が肩の高さになるように注意してください。
次に肘を曲げて上体を壁側に倒し、約1秒間姿勢をキープします。そのまま、息を吐きながら腕を伸ばして元の姿勢に戻します。壁を使った腕立て伏せと考えればイメージしやすいかもしれません。
これを1セットとして、10〜15回繰り返します。時間もかからないので、お湯を沸かしている間などちょっとした待ち時間にできて簡単です。
次にプッシュアップを紹介します。プッシュアップとはわかりやすく言えば腕立て伏せのことです。
これは、大胸筋中部の内側を鍛えたいときに効果が期待できます。まず、肩からまっすぐ両腕を床に下ろし、足から頭部まで一直線になるような姿勢をとりましょう。
つま先は立てた状態にします。そして、息を吐きながら腕を曲げて上体を下げていき、腕を伸ばすときには息を吸い込みながら行います。
これを1セットとして10〜15回ほど繰り返しましょう。最後は合唱のポーズです。まず、姿勢を良くした状態でまっすぐ立ちます。
次に胸の前で両手の平を合わせ、15秒ほど押し合います。これを5回で1セットとし、1日に3セット行うのが理想的です。
手の平を合わせて押し合うときには、二の腕にもやや力を入れるようなイメージで行うといいでしょう。
お風呂で簡単!バストアップマッサージ
入浴中にマッサージを行うことは大きな意味があります。
まず、温かいお湯に浸かることで血行が良くなり、女性ホルモンの分泌を促す作用が期待できることが理由の一つです。
脳からは本能的に刺激を受けやすくなりますし、副交感神経のはたらきによって女性ホルモンが分泌されやすくなります。
入浴中は身体全体が温まってリラックスした状態が保てますし、1人だけの空間なのでゆっくりマッサージできるでしょう。
特に家庭を持つ女性にとって貴重な時間と言えます。
マッサージといっても難しいものではありません。二の腕や脇、胸の下部分などバストの周辺にある気になる部位から、脂肪をかき集めるようなイメージをしながら揉みほぐしていけばいいのです。
こうすることで、周囲の血流がアップし、バストアップにつながっていきます。
注意したいことは、バストを直接強くもみ過ぎないようにすることです。バストそのものを強く揉んでしまうと逆効果になる場合があるので、控えめにしましょう。
背中の方からも脂肪をかき集めるようにし、バストの形を整えるようにイメージするのがポイントです。お風呂でマッサージをする際、もう1点注意したいことがあります。
皮膚を無理にひっぱったり爪で傷をつけたりしないことです。ボディソープの泡を利用して身体を洗うついでに行うのもいいかもしれません。
浴槽から出てマッサージをする場合でも、身体を十分お湯で温めてから始めましょう。
バストアップに作用するツボとは?
バストアップにはツボも効果が期待できます。
ストレッチやお風呂のマッサージは自分に合わないという人でも挑戦しやすいかもしれません。
または、いろいろ試してみてもなかなか効果が実感できない場合にも、ツボを併用するという考え方もできます。
バストアップに効果があると言われているツボには、ようそう(膺窓)、えんえき(渕腋)、てんけい(天溪)、そしてだんちゅう(壇中)などがあります。
乳腺に作用するといわれているツボはようそう(膺窓)で、場所としては鎖骨のあたりです。ようそう(膺窓)は血流も良くしてくれると言われているツボで、普段から血行不良に悩む人にも効果が期待できるかもしれません。
えんえき(渕腋)は第3と第4の肋骨の間にあるツボで、押す位置としては脇の下あたりが目安です。
そもそもワキの下にはリンパがたくさん集まっていることもり、リンパが集中したツボを押すことは血行促進にもつながります。
ハリのあるバストを手に入れる効果が期待できると言えるでしょう。てんけい(天溪)とは、乳首から外側に沿って存在しているツボのことで、バストの横の辺りにあるツボのことです。てんけい(天溪)は左右同時に押していくのがポイントで、両手の親指などを使うとうまく押せます。最後のだんちゅう(壇中)は、左右の胸の真ん中辺りにあるツボです。
このツボは痛みを感じやすい人もいるため、はじめは優しく押してみるといいでしょう。
ツボは、痛いぐらい押してしまう人もいますが、必ずしも痛みを感じることが良いとは言えません。
目安としては、気持ち良いと感じる程度の指圧で5秒ほどゆっくり押すことです。
適度にツボを刺激できると、血行を促進してリンパの流れを整えてくれる効果が期待できます。バストアップにつなげるためには、1日につき1~3回程度を目安に行いましょう。
寝ている間も簡単!ナイトブラとは?
バストのハリをなくし、形を悪くしてしまう原因の一つに寝相があります。
仰向けに寝ている場合には重力でつぶれやすくなり、横向きで寝る場合にはバストが横流れをするため、寝ている時間のバストケアも大切です。
しかし、寝ている間も日中と同じようにブラジャーを装着するということに、窮屈さを感じる人は多いでしょう。
そんなときに注目したいのがナイトブラです。日中用の通常のブラジャーとは違い、夜寝ている間の型崩れを防ぐ役割を持っているため、寝相に関係なくバストのケアが期待できます。
通常のブラジャーに比べて楽な作りになっているものが多く、窮屈さからも解放されるのもメリットの一つです。
知人の家に泊めてもらう場合や、合宿など複数人で同じ部屋に泊まるようなときでも、人目にも配慮しながらバストケアができるのもメリットでしょう。 ナイトブラを購入するときは、まずワイヤーが入っていないこと、そして締め付けが少ないものを選ぶことが大切です。
季節や寝る空間にもよりますが、通気性に優れていることも重要と言えます。もちろん、肌にやさしい素材であることも外せません。
自分のサイズに合っていること、そして素材に注意して着けやすいものを選ぶことで、睡眠中もバストの形が崩れないよう配慮ができます。
本気でバストアップしたいなら
バストが垂れやすくなったり形が崩れたりするのは、加齢や妊娠などさまざまな要因があります。原因に個人差は多いものの、ストレッチやマッサージなど自分で簡単にできるケアできれいでハリのあるバストを維持することも可能ででしょう。
ただし、自分でできるケアではなかなかバストアップが叶わない場合には、豊胸手術を受けることも選択肢の一つです。