スリムな体型に憧れる女性は多いものの、痩せ型の人の中には、胸が小さくて悩んでいる人もいます。痩せている人ほどバストアップしにくいのは事実です。
しかし、痩せ型だと絶対に胸が大きくならないとは限りません。
生活習慣を改善したり、バストアップに効果的なエクササイズを取り入れたりすることで、胸が大きくなる可能性はあります。
そこで、痩せ型の人がバストアップするための方法を紹介します。
痩せ型はバストアップが難しい
痩せ型の人がバストアップしにくいのは、体全体についている脂肪が少ないためです。
バストの内部には乳腺葉や乳管など、さまざまな組織が存在しますが、9割は脂肪組織でできています。
脂肪組織は乳腺組織を守るためのクッションの役目を果たしており、乳腺が発達するほど脂肪が増えて、胸が大きくなるという仕組みです。
しかし、痩せている人の場合、もともと脂肪が少ないため、胸にも脂肪がつきにくく、バストが小さくなってしまう傾向があります。
特に、もともと太れない体質の人は、食べ物を消化したり栄養を吸収したりする能力が低い場合が多いです。
体全体の栄養が不足すると、人間の体はひとまず生命維持に必要な部分へ栄養を集中させます。そのかわり、子どもを作るための機能は退化し、女性ホルモンの分泌量が減ってしまうのです。
もともと太りにくい体質の人や、無理なダイエットにより栄養不足に陥った人が、生理不順などの不調を起こしやすいのは、女性ホルモンが影響しています。
しかも、女性ホルモンは乳腺を発達させるために必要な物質なので、分泌量が少ないとバストも成長しません。
自分が痩せ型なのか分からないという人は、体脂肪率を測ってみましょう。標準的な体脂肪率は21~35%の範囲です。
20%未満だと痩せ型に分類されます。体脂肪率を測る道具がないという場合は、BMI値を計算します。BIMは肥満指数といい、どれくらい太っているか、あるいは痩せているかを知るための数値です。
BIM値は体重(kg)÷〔身長(m)×身長(m)〕で計算できます。標準的なBIM値は18.5~25です。18.5を下回る人は、痩せ型と判断して良いでしょう。
痩せ型の人がバストアップを目指すなら、生活習慣を見直して体の脂肪を増やすように努めたり、女性ホルモンの分泌量をアップさせたりするのが有効です。
体脂肪を上げるとバストも上がる?
バストを大きくするためには、バストの元となる脂肪が必要です。
もともと脂肪がつきにくい人でも、食生活を見直すことで体脂肪率を上げられる可能性があります。
ただし、脂質やカロリーが多いものをたくさん食べれば良いというわけではありません。健康的に体質を改善するためにも、バランスのとれた食事を心がけましょう。
特に、皮膚や組織の材料となるタンパク質はしっかり摂らなければいけません。
タンパク質には動物性タンパク質と植物性タンパク質の2種類があります。動物性タンパク質は鶏肉や乳製品などに豊富に含まれ、植物性タンパク質は主に大豆製品などに含まれる栄養素です。
さらに、大豆製品には大豆イソフラボンという、女性ホルモンに似た作用を持つ栄養素も含まれています。キャベツやナッツ類などに含まれるボロンという栄養素も、女性ホルモンの分泌を促す作用があり、バストアップに効果的です。
また、痩せ型の人は栄養バランスだけではなく、食べる量も意識しましょう。
1日の消費カロリーを上回る食事をとらなければ、なかなか体脂肪率は増えません。
消費カロリーは体質や活動量により異なりますが、18~29歳の女性なら最低で1650kcal、30~49歳の女性なら最低1750kcalは必要です。
よく体を動かす仕事をしている人や、スポーツが趣味の人なら、それ以上のカロリーを摂取する必要があります。より正確な活動量を知りたい人は、活動量計で計測してみるのも良いでしょう。
次に、実際に摂取しているカロリーを計算します。1日の目安を下回るようなら、意識的に食べる量を増やしましょう。
ただし、胃腸が弱い人など、体質の問題であまり食べられない場合、急激に食事量を変えると体調を崩すおそれがあります。まずは1日の摂取カロリーを350kcal程度増やすことから始めましょう。
女性ホルモンの分泌を促進!
痩せ型でバストが小さい人の場合、女性ホルモンの分泌量が少ないおそれがあります。
食生活の改善と同時に、女性ホルモンの分泌を活発にするような習慣をつけましょう。
まず、一年を通して冷えへの対策は欠かせません。夏場でも冷房で体が冷えてしまう場合があるので、状況に応じて適度に体温調節を行いましょう。
カーディガンなど、上に1枚羽織れるものやひざ掛けを用意しておくと便利です。食事の際は冷たいものを避け、温かいものを積極的に食べましょう。
冷たい食べ物や飲み物は体の内側から体温を下げ、冷えを悪化させてしまいます。
ブラジャーのつけ方もチェックしよう
バストアップを目指すなら、ブラジャーのサイズやつけ方も確認しましょう。ブラジャーのサイズが合っていなかったり、つけ方が間違っていたりすると、本来のバストより小さく見えてしまう場合があります。
まずはバストのサイズを正しく測ったうえで、つけているブラジャーのサイズが合っているかをチェックしましょう。
下着の専門店などでスタッフに測ってもらうのも1つの方法ですが、見られるのが恥ずかしいという場合は自分で測る方法もあります。
自分に合ったブラジャーは、トップバストとアンダーバストのサイズを知っていれば判断できるでしょう。
トップバストとはふくらみの一番高い部分、アンダーバストはふくらみのすぐ下の部分です。
まずは全身が映る鏡と、柔らかいメジャーを用意します。できるだけ薄着になったら、メジャーを背中から胸の前へ回しましょう。メジャーと床が並行か、鏡を見て確認しながら、胸の一番高い部分にメジャーを合わせます。緩すぎずきつすぎない程度にメジャーを巻きつけた状態でサイズを測ったら終了です。アンダーバストも同じ手順で測ります。
万が一、測ったサイズよりもつけているブラジャーが小さかったら、なるべく早く適切なサイズのブラジャーに買い替えましょう。
胸より小さいサイズのブラジャーを長くつけていると、本来なら胸にあるべき脂肪が、脇や背中に流れてしまいます。
また、正しい方法でブラジャーを身につけることも重要です。ブラジャーをつけるときは、最初にストラップに腕を通し、おじぎをするように体を45度ほど前に傾けます。
その姿勢のまま、胸のふくらみがなくなる部分にブラジャーのアンダーを合わせましょう。少し高いと感じる程度の位置に合わせるのがポイントです。
ブラジャーを合わせたら、背中のホックを止め、カップの中にしっかりとバストを入れましょう。
片手でアンダーを押さえ、反対の手で外側から内側、下から上へお肉を集めるように意識しながらカップへおさめます。
バストの形を整え、バストトップが肩と肘の中間に来るよう整えたら完了です。
筋トレでバストを底上げ!
痩せている人のバストが小さく見えてしまうのは、筋肉量が少ないのも原因の1つです。
バストの土台となる大胸筋を鍛えると、胸にハリが出て大きく見える可能性があります。
さらに、インナーマッスルである小胸筋も鍛えると、血行が改善されてバストまで栄養が届きやすくなるでしょう。
バストアップ効果が期待できるエクササイズにはいくつかの方法がありますが、実践しやすいのは合掌のポーズや腕立て伏せです。
合掌のポーズとはその名の通り、両手を合わせた状態で行うエクササイズです。胸の前で手のひらを合わせ、そのまま両手を押し込むように力を入れます。
両手だけではなく、大胸筋にも力を込めるよう意識するのがポイントです。1回あたり30秒、1日1~3セットを目安に行いましょう。
痩せ型でも豊胸は可能!
痩せ型の人がバストアップするのは、標準的な体型の人がバストアップするよりも難しいです。
しかし、脂肪注入法による豊胸手術なら、自然な形でバストアップができます。女性の場合、痩せている人でも皮下脂肪が多いです。
余分に脂肪がついている部分から脂肪を抽出してバストに注入すれば、無理なくバストアップできます。
パックを入れる方法とは異なり、見た目や手触りが自然な点も大きなポイントです。